アテナ沙織の聖域イケメン12人斬り!

カミュの場合

宝瓶宮・カミュの場合

アテナは早速カミュのいる宝瓶宮へと来ていた。
「カミュって、美人ねえv」
アテナはいきなりカミュに詰め寄って、その端整な顔をまじまじと見上げてきた。
それに多少気圧されながらも、カミュは落ち着いて答えた。
『・・・それは、光栄です』
(ちっ!やっぱり生真面目な男ね!ここはもっとお色気を醸し出さないといけないようね!)
「ねえ、カミュ・・・あなたは先生なのでしょう?だったら私にも、ぜひ指導してくださらないかしら?」
『・・・は?・・・なにをですか?』
「もう、分かってるくせに、オ・ト・ナのお勉強ですわv」
『・・・・大人のお勉強・・・ですか・・・・?』
思わず小首を傾げるカミュ。
(かーわーいーいーv)
普段クールなカミュのお茶目な仕草にアテナは萌えた!
「そうです!ぜひナニも知らない世間知らずな女神の私に、オトナのお勉強を教えてくださいなv」
カミュはしばらく考えた後・・・・
『・・・分かりました。いいでしょう』
あっさり承諾した。
「ええ!!本当に教えてくださるのですか!?」
『はい・・・私でよろしければ、喜んで』
(きゃー!普段クールなカミュに、あーんなコトやこーんなコトを教えてもらえるなんて・・・ちょっとドキドキですわあv)
『・・・それでは、アテナ・・・・こちらへどうぞ・・・・』
「は・・・はい・・・!」
カミュに奥の部屋へと手招きされ、なぜか緊張するアテナ。
(カ、カミュに、愛の課外授業を・・・v)

そしてそこには、なぜか氷河とアイザックの姿が・・・!

(なっ、なーんでこいつらがいるのよ!?)
てっきりカミュと2人きりになれると思っていただけに、弟子2人がいたことに不満たらたらのアテナ。
『アテナ、氷河とアイザックと共に、私の指導を受けていただきます。よろしいですね?』
「え・・ええ・・・」
口ではそう言ったものの、心の中では
(よ、よろしくなんかないわよお!!)
と、抗議の声を上げるアテナだった。

(それにしても、なんか、この師弟3人組って、妙に男くさいというか、冷めてるというか、みんな綺麗な顔してるくせに色気がないのよね。3人とも、女には興味がない!って感じだし。)
アテナはシベリアファミリーを見ながら思った。
どうやらカミュは、弟子2人とお勉強の真っ最中だったらしい。
そこへ突然アテナが訪ねてきたのだ。

そして、カミュによるオトナの授業が始まった。
それはいわゆる性教育というものだったが・・・
『氷河よ、植物はどうやって実をつける?』
『はいカミュ、それはオシベとメシベが受粉することにより、新たな実をつけるのです!』
『よろしい』
氷河の答えに、カミュは満足そうに頷いた。
『ではアイザックよ、魚はどうやって子供を産む』
『はい。それは雌の産んだ卵の上に、雄が精子をかけることによって、稚魚が生まれます』
『その通りだ』
アイザックの答えにも満足気に頷くと、
『では、アテナ・・・』
(きた!)
アテナはドキドキしてカミュの質問を待った。
(植物・魚類ときたら、次は哺乳類ね!)
アテナも動物がどうやって子作りするのかくらいは知っていたのだが、果たして
『アメーバは、どのようにして増えるかお分かりか?』
「・・・え?」
(なんですと?
ア、アメーバ??)
カミュの質問の意味が分からず、しばらく頭の中が真っ白になったアテナ。
「あ、あのー、アメーバって、あのアメーバですよね?」
恐る恐るカミュに質問してみると、カミュはさもあらんと鷹揚に頷いた。
またもや言葉に詰まる。
『いかがいたしましたか、アテナ?』
「え、いえ、なんでもありません。大丈夫ですわ」
口ではそう言いつつも、内心は大丈夫ではなかった。
(えーとお、アメーバってどーやって増えるのかしら??)
いくら考えてもわずか14歳のアテナには分からなかった。
(うーん、やっぱり分からないわ!っていうかなんでこんな質問するのよ!?)
自分からカミュに教えを乞いたいと言い出したはずなのに、アテナは多少逆ギレ気味になっていたりする。
『・・・どうやらお分かりにならないようですね、アテナ?』
カミュが答えに困るアテナを見て呟いた。
「うっ、そ、そんなことありませんわ!当然知っていますわよ!」
なぜかムキになるアテナ。
その様は、いくら女神といえどもまだまだ14歳の幼い少女という感じでなんとも微笑ましかった。
カミュは表情に出さないまでも、内心そんなアテナのことをかわいいと思ったかもしれないが。
ともかく、
『では、この答えは次までの宿題とします。それまでよろしいか?』
と、今だ頭を悩ますアテナに聞いた。
アテナも渋々ながらに頷いた。
「ええ、よろしくてよ!でももう答えはわかっていますけれどね。ではわたくしは用事がありますので、これで失礼いたしますわ。ごめんあそばせ」
と一方的にカミュに言い放つと、アテナはプリプリしながら次の磨羯宮へと降りていってしまった。

どうやら、カミュを斬れなかったことが相当心残りだったらしい。
だが、まだチャンスはある!
頑張れ!アテナ!
負けるな、アテナ!
次こそは、カミュを絶対モノにするのだ!!


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