LAST LOVE


そしてバドの部屋。
普段はほとんど使っていない部屋だ。
森育ちのバドにとっては、森の中が部屋のような感じだからだ。
バドは、なにもない、ただベットだけがぽつんと置かれた室内に入ると、ミーメをベットの上まで運んでやった。
そしてそっと布団の上に降ろしてやる。
ミーメの体は先ほどから、バドに抱かれている時でさえも、なぜかかすかに震えていた。
それは寒さのせいだけではなさそうだったが・・・
「ミーメ、寒いのか?」
だが、ミーメは無言で首を振るだけ。
そのまま毛布に包まって、目を閉じる。
(・・・ミーメ・・・・)
やはり、バドに1人Hの現場を見られてしまったのが相当ショックだったのだろうか?
しかも、バドもつい、フェラまでしてしまって・・・
もしかしてミーメはそれで機嫌を損ねてしまったのだろうか?
とにかく、ミーメの心がよく分からなかった。

ミーメは、かすかにベットの布団や毛布や、そして枕から、バドの匂いを感じ取っていた。
とてもイイ匂い。
なんだか安心する。
まるで、父さんのような・・・
そうだ、バドは、父さんに似ている・・・
だから、こんなに惹かれるのかな?
そう、バドといると、なぜだか安心するんだ・・・
バド・・・
私の大切な人・・・・

ミーメは気づいていた。
やっぱり、バドのことが好きなんだと・・・

バドは、ミーメにベットを占領されてしまったので、自分はどこで寝ようか迷っていた。
いつものように外で寝るか?
それともソファの上か、床の上か?

「バド・・・・」
突然、眠ったと思っていたミーメがバドを呼んだ。
「どうした?」
「寒い・・・」
「・・・・・・」
「温めて・・・・」
ミーメの意図していることがなんとなく分かり、
バドは布団の中に入り込み、ミーメをそっと抱きしめてやった。
ミーメの体温は驚くほど冷たかった。
まるで氷のようでさえ思うほどに・・・
「・・・ミーメ・・・・大丈夫か?、こんなに冷たくなって・・・・」
「バドは・・・温かいね・・・・」
「ミーメ?」
ミーメはバドに抱かれて、その温もりの中で、安らぎを感じていた。
やっぱり、バドは温かい・・・・その体も、心も・・・きっと魂さえも・・・・
反面、私はどうしてこんなに冷たいのだろう?
まるで氷みたいだ。
体も、心も、そして魂も。
「バド・・・」
「ん?」
「もっと・・もっと強く抱きしめて・・・・」
「・・・ミーメ」
「もう、私を離さないで・・・ずっと一緒にいてくれる?」
「・・・・・・」
「私は君と離れたくないんだ!。君がシドの元に行くのがとても辛かった・・・・」
「ミーメ・・・・」
「だから、君も私を離さないで、1人にしないで、ずっと側にいて欲しい!」
と、ミーメはぎゅうとバドに抱きついてきた。
体温がとても暖かい。
ミーメの冷え切った体も、心も、魂も、バドに抱かれていると、途端に溶けてしまう。
バドも、普段は凛として冷たいミーメのこんな取り乱した姿を見たのは初めてだった。
まさか、ミーメが俺のことを・・・・?
知らなかったとはいえ、バド自身も知らず知らずミーメに惹かれていたことは確かだった。
バドはミーメを強く抱き返してやると、耳元に囁いた。
「ああ、もうお前を放したりしない、ずっと一緒にいる。」
「本当に?」
「ああ、約束する」
「バド・・・・」
「ミーメ・・・」
2人はそのまま、キスを重ねた・・・・

ミーメはバドにキスされ、互いに舌と舌を絡めあい、深く口を塞ぐ。
「・・ん・・・ん・・・」
ミーメがバドにキスされながらも、まるで嗚咽のような声が漏れる。
その双眸からもうっすらと涙さえ零れる。
(・・・ミーメ・・・泣いてるのか・・・?)
バドはミーメの涙の跡も舐めとってやると、今度は首筋にキスを落としていき、鎖骨を経由して、その白い胸のピンク色の突起を軽く噛んだ。
途端、びくんと反応するミーメ。
バドはさらにミーメの突起を口に含み舌で転がしてやる。
ミーメがか細い声で泣く。

(ああ・・・バドに抱かれてるなんて、まるで夢のようだ・・・、そうだ、これがもし夢ならば、2度と醒めないで欲しい・・・ずっと、このままで・・・・)

今まで欲しかったぬくもりが、バドの体温で感じれる。
とても温かい・・・・
ミーメは、なぜだかそれがとても嬉しかった。
この愛しい者のぬくもりが、人肌の温かさが。
それが、今、確かに感じれることの喜びが。

バドはミーメの下腹部までくると、ミーメのソレにそっと優しく口つける。
また口でイかされるのか?
と、そう思うのもつかの間、バドの優しくも激しい舌使いで、ミーメ自身を舐め上げられ、ミーメは快感で身悶えた。

「・・・あっ・・・・」
口から思わず変な声が出そうになり、慌てて手で抑えるも、喘ぎ声は止められない。
が、ミーメが我慢できそうにない、そのギリギリの瞬間で、バドは彼から口を離した。

そして、バドはおもむろに、自分のモノを取り出すと、それは案の定硬くなっていた。
(俺・・・起っちまってるよ・・・おい)
バドは知らず知らずミーメのモノを舐めながらも、自分自身まで反応してしまってることに多少驚いた。
そうだ、バドは男だ。
男なのに美しいミーメを見て、つい欲情してしまったのだ。
これは、後に引けなくなってきたようだ。
「ミーメ・・・いいのか・・・・?」
バドは、ミーメの両足を抱え上げるようにして持ち上げると、ミーメのアソコに、自分のモノを当てがった。
ミーメのアソコは、先ほどの先走りでかなりぬるぬるしているので、挿入しても大丈夫だろう。
そしてミーメが頷くのを合図に、バドは一気にミーメの中へと己を突き入れる。
途端、熱いモノがミーメの中へと進入してくる。
さらにぐいぐい入ってくるバド自身を受け入れつつ、ミーメは喘いだ。
「・・・あ・・・ああ・・・・バ・・ド・・・・!」
「ミーメ・・・・好きだ・・・」
「え!?」
突然のバドの告白に、さすがに驚愕するミーメ。
痛みに耐えつつもバドを見てみると、彼は真剣な表情でミーメを見下ろしている。
とても冗談で言った訳ではないらしい。
(なんで、突然、そんなこと言うんだよ・・・?)
ミーメは、バドの本心が分からなかった。
バドはシドのことを誰よりも大切にして愛しているのではなかったか?
「ミーメ・・・俺、今気づいたんだ、お前のことを好きだというキモチに・・・」
「バド?」
2人、繋がったまま、しばし見詰め合い。
「今ごろ、気づくなんて・・・・ホント、俺ってバカだよな・・・な」
「そ、そんなこと・・・・ないよ・・・」
「ミーメ・・・」
「私は・・・バドに、好きだって言われて・・・嬉しい・・・・から」

「ミーメ・・・!」
バドが激しくミーメを貫く。
「あっ・・・バド・・・!」
ミーメも痛みに耐えつつ、バドを受け入れる。

ミーメの中は温かい・・・・
バドはミーメと一体になれたような気がした。
そしてミーメも・・・

ミーメはバドに抱かれながら、彼の首に腕を回して抱きしめた。
胸が密着して、互いの心臓の鼓動を感じれるようだ。

(そうだ、バド・・・もっと、もっと、私を強く抱きしめて!、もう離れないで!)

「バド・・・バド・・・・」
ミーメが浮言のようにバドの名を呼ぶ。
「ミーメ・・・」
バドもミーメを強く優しく抱きながら、彼に口付けして、互いに舌を絡ませて、息使いも荒く激しくなってくる。

そして・・・・
「・・・ミーメ・・・・好きだ。愛してる・・・・!」
「バド・・・・・私も、好きだよ・・・・!」
2人はお互いに愛を告白しあい、共に絶頂を迎えた。

そのまま、ベットの中、抱きしめあいながらも確かな愛と幸せを感じ取り、ミーメは幸せだった。
バドが私を抱いてくれた。
キスしてくれた。
好きだと言ってくれた。
愛してると言った。
バドに愛されてると実感できた。
私は幸せだ。
バド・・・ありがとう・・・・

ミーメは目を閉じているバドにそっとキスすると、自分も目を閉じた。

体温が、人肌が、こんなにも温かいものだったなんて、今まで知りもしなかった。
そしてなにより温かく心満たすものが確かに今、目の前にあることも。

外はたとえ寒く凍えていようとも、彼の、バドの側にいられるだけで、ミーメは暖かく幸せな気分になれるのだろう。
そしてそれは、バドも同様なのかもしれない。



あとがき

お待たせしました、広川さん!
ようやく30000ヒットキリリクのバドミーメを、ここに完結いたします。
かなり遅れましたことを深くお詫びいたします。
こんな下手な小説ですが、お気に召していただけたなら幸いでございます。
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