VSクルシー&ユーバー
ジョウイ「・・・で、同盟軍の動きは?」
クルガン「本隊はノースウィンドゥから動いておりません。現在軍師シュウが指揮を執っています。先鋒は魔法使いルックとその配下の女。名前は分かりませんが、ハルモニアから連れてきたそうです。」
ユーバー「セラだな。」
クルガン「セラ?」
ユーバー「以前俺はあいつらと組んでいた事がある。」
ジョウイ「ユーバー、一ついいかい?」
ユーバー「何だ?」
ジョウイ「それって僕らが活躍する舞台の15年後のやつだろ?」
ユーバー「気にするな。設定が無茶なだけだ。そもそも俺がここにいるのに何故セラが向こうにいる。」
ジョウイ「分かった。気にしないことにしよう。」
ユーバー「助かる。」
クルガン「・・・?ま、まあ続けましょうか。先鋒はもう一組。マチルダ騎士団のカミューです。彼らは騎馬隊を率いています。」
メル「マチルダとは厄介ですね。」
ジョウイ「・・・。」
シード「・・・。」
クルガン「失礼・・・。貴女は?」
メル「今日からここに配属される事になりましたメルです。宜しくお願いします。」
ユーバー「俺が声を掛けた。俺の部下として扱ってくれれば良い。」
ジョウイ「ああ、君達同じ舞台で活躍するからね。敵と味方だけど。」
クルガン「皇王・・・何故皇王は未来の事がお分かりに?」
ジョウイ「だって僕生きてるから。」
クルガン「いやそうではなく・・・。おほん、まあ、いいか。」
兵士「失礼します!」
ジョウイ「どうした?」
兵士「敵援軍、先鋒隊と合流しました!」
ジョウイ「将は?」
兵士「見た事のない少年です!」
ジョウイ「少年・・・?」
ブランキー「まさかまたあの兄ちゃんが出てくるなんて事はないよな・・・。四回目だぜ、そうしたら。」
ジョウイ「知ってるのか?」
メル「特徴を教えてくれませんか?顔見知りかもしれません。」
兵士「は、はっ。髪は黒、バンダナをしています。服は赤、皇王と同じく棍が武器のようです。」
クルガン「何・・・まさか・・・。」
シード「何だ、知ってるのか?」
クルガン「その格好で少年という事は一人しかいない。三年前のトラン解放戦争で解放軍を率いていた男だ。同盟の敵赤月帝国の将軍テオ・マクドールの息子でもある。」
ジョウイ「厄介だな。彼もまた真の紋章持ちだ。」
シード「分からぬ・・・。真の紋章とはそれほど重要なものなのか。」
クルガン「他人の台詞をとるな。大体それは150年以上前の人間の台詞だぞ。」
シード「いいじゃねえか。言ってみたかったんだし。」
ジョウイ「・・・ゴホン、とにかく、厄介な男が敵にまわったという事だ。」
ブランキー「やっぱりあの兄ちゃんか。」
ジョウイ「・・・ところで君達。」
メル「はい。」
ジョウイ「以前僕やジルの事を散々に言ってくれたよね。」
ブランキー「!!!」
メル「それは、ブランキーが・・・。」
ブランキー「メル、てめえ!」
ジョウイ「案ずるな。首をとろうなんて思っちゃいない。あの事はもう水に流すつもりだ。」
ブランキー「ふぅ・・・冷や冷やさせやがって。」
ジョウイ「但し、それなりに働いてもらうよ。」
メル「は、はい・・・。」
ブランキー「げへへへ!人の台詞をパクるしか能がない奴より下の仕事とはな!」
シード「な、何!?」
ブランキー「俺達は人間じゃない奴の部下だし。」
ユーバー「ほう・・・。」
ブランキー「29歳には見えない奴もいるし。」
クルガン「・・・。」
ジョウイ「またか・・・。」
メル「ごめんなさい、皆さん!こら、ブランキー!そんな事言う悪い子は・・・こうだよ!?こうだよ!?」
(いつもの漫才)
ブランキー「いてててて!!」
クルガン「皇王・・・、良い案が御座います。(クルガン、ジョウイ・ユーバー・シードに耳打ち)」
ジョウイ「いいだろう。」
シード「ぷっ・・・。」
ユーバー「フン、まあ余興にはなろう。」
メル「こうだよ!?こうだよ!?」
(ハイランド軍、出陣)
ブランキー「げへへへへ!大ピンチだぜ!」
メル「周りは敵だらけ・・・。どうしよう・・・。」
兵士「一人でのこのこ出てくるとは、お前馬鹿か?」
(メル、同盟軍のど真ん中に一人配置される)
ルック「やれやれ・・・何処かで見た顔と思えばまた君か。」
ブランキー「げへへへ!お前は詠唱を噛んで失敗した奴だな!」
メル「こら、ブランキー!!」
セラ「ルック様、どうしますか?」
ルック「とりあえず捕えよう。君達、頼む。」
兵士「はっ!」
(メル&ブランキー、同盟軍に捕縛される)
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ブランキーVSオールスターズ
VSシュウ
ルック「立ちなよ。捕虜なんだから。尋問しなきゃいけないし。」
(馬の嘶きが聞こえる)
セラ「あれは・・・。」
坊「間に合ったか。敵将が捕えられたと聞いたから来たんだが。」
ルック「ほら。君も知ってるだろ、この娘。」
坊「ああ、確か三回会ってる。」
ルック「さて、僕はこれから軍師の所に行かないと。」
(同盟軍本陣)
シュウ「ご苦労。その女は捕虜か?」
ルック「そう。同盟軍のど真ん中に配置されてた。まあ理由は想像つくけどね。」
シュウ「どういう事だ?」
坊「口は災いの元、ってか。あとは本人から聞いて。」
シュウ「それで大体分かった・・・。さて、尋問といこうか。」
メル「ブランキー、下手な事言わないでよ・・・。」
ブランキー「げへへへ・・・。」
シュウ「名前は?出身地も聞いておこうか。」
メル「メルです・・・。ゼクセンの方から来ました・・・。」
シュウ「ゼクセンか。この戦とは直接関わっていないのに、何故ハイランドに?お前の目的を聞かせてもらおうか。」
メル「・・・。黙秘します。」
シュウ「己の立場を分かってるか?俺はいつでもお前の首を落とせるのだぞ。それとも何だ、ハイランドに何か恩があるのか?」
メル「いえ・・・。でも・・・。」
ブランキー「げへへへへ!誘われてハイランドに行っただけだから理由なんて特にないんだぜ!」
シュウ「・・・。真の事を話せ。」
ブランキー「だから、本当なの!分かってない奴だな。」
シュウ「・・・。」
ブランキー「偶然こっちの知り合いに声掛けられたの!分かる?」
メル「ブランキー!!」
ブランキー「メル、格好つけてもバレバレだぜ!げへへへへ!」
メル「余計な事言わないの!ああもう!」
シュウ「・・・非現実的だが、真実なのか・・・。」
ブランキー「おいおい、敵の考えも読めないで、本当に軍師か?」
シュウ「しかし普通なら疑う回答だ。」
ブランキー「言い訳だな。」
シュウ「くっ・・・。」
ブランキー「レオンならもう次の策を練っているぞ。」
シュウ「・・・。」
坊「シュウさん、抑えて。」
シュウ「軍師たる者、冷静である事も肝要だ。そう簡単に感情を露にする事はない。」
ブランキー「げへへへへ!そう言って冷静さを装っていられるのもいつまでかな?」
シュウ「お前達は捕虜だ。いいんだぞ?最前線の混戦の場に放置してやっても。」
ブランキー「げ、げへへへ・・・。」
メル「本当に余計な事ばっかり言って!そんな悪い子は・・・。」
ブランキー「げへへへ!腕を縛られてる状態でどうやってやる気だ?」
メル「こうだよ!?こうだよ!?」
ブランキー「いてててて!!!そうくるか!!!」
(メル、ブランキーを壁ではなく地面に叩きつける)
メル「こうだよ!?こうだよ!?」
シュウ「・・・。」
坊「何か・・・捕虜にした僕らが間抜けだね・・・。」
シュウ「疲れた・・・。俺はもう休む。処分は任せた・・・。」
坊「御苦労様。」
ルック「さて、どうするのさ。」
坊「う〜ん・・・。君達はこれから何処へ行くの?」
メル「群島へ・・・。」
坊「そうか。なら決まりだ。おい、縄を解いてやれ。」
兵士「え?いいのですか?」
坊「いい。どうせハイランド軍には戻れないから。」
ルック「寛大だね。」
坊「まあね。さて、君たちの処分を伝える。同盟領から国外へ追放、ハイランド方面へ行ってもらう。国境までは護衛をつけよう。」
ルック「嫌味な奴だね。群島とは正反対の、しかもさっきまでいたハイランドに送り返すとは・・・。」
坊「あはははは。」
ブランキー「この腹黒男・・・。」
坊「何か言った?(右手がどす黒く光る)」
ブランキー「げへへへ!何でもないぜ!」
坊「それならいいけど。おい、国境まで護衛をつけろ。それから馬を用意してやれ。彼女は元々無関係の人間だ。」
兵士「ははっ。」
ブランキー「げへへへへ!俺達の意見を聞く気は・・・。」
坊「ない。」
セラ「ちょっと失礼。兵に手を煩わせずとも、私の転移魔法でハイランドまで送りましょう。」
ルック「セラ、ハイランドといっても何処に送る気だ?」
セラ「サジャ辺りの辺境ではどうでしょう。」
坊「いいね。頼むよ。」
セラ「承知しました。」
ブランキー「待て待て待て!!!」
セラ「問答無用。」
メル「え?ええええ?」
(セラ、呪文を唱え、メル移動)
シュウ「・・・いなくなったか。」
坊「お疲れ。」
ルック「休んでたんじゃないの?」
シュウ「なかなか寝付けず、様子を見てた・・・。」
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