ブランキーvsルック&ゼクセン騎士団
EX.ルック

ブラス城にて。

ヒューゴ「お前の目的は何だ!」
ルック「神が云々紋章がどうたら仏が何たら。分かってくれるかい?」
ヒューゴ「省略するなよ・・・。しかも最後の関係ないし。」
ルック「気のせいさ。」
ヒューゴ「いや待て・・・。」
ルック「君のような眼を持った人に自分の夢を託した事もあったよ・・・。懐かしいね。」
ブランキー「おいメル、それってあの兄ちゃん達の事か・・・?」
メル「ん〜、そうかもね。」
ルック「君達が考えているとおり、二人の少年さ。解放軍リーダーの男と、同盟軍リーダーの少年。彼らも僕と同じ真の紋章持ちだった・・・。僕は彼らに夢を託した。しかし僕の気持ちが癒される事はなかった・・・。夢が叶う事もなかった・・・。彼らは人間だ。たとえ過酷な運命が待ち受けようと、限界がある。僕は所詮クローン。生まれた時から紋章を宿していた。そんな男の気持ちが、あの二人に理解できるとは思えない。二人が聞いたらきっと怒るだろうね。それでも僕は・・・。」
???「それでも僕は・・・?何だ、言ってみろ。」
ルック「その声は・・・。」
坊「大概にしろよ。」
ルック「事実を言ったまでだ。」
坊「たまたま出掛けただけなのに余計な戦争に巻き込みやがって・・・。」
ルック「トランもデュナンも何れ消える。変わらないだろう?」
ヒューゴ「お取り込み中悪いんだが・・・。」
ルック「何?」
ヒューゴ「この人誰?」
ルック「僕が昔夢を託した二人の少年のうちの一人さ。」
坊「どーも。」
ヒューゴ「は、はぁ・・・。」
ブランキー「(小声で)メル、やばいぜ・・・あの兄ちゃんだ・・・。」
メル「あんたが散々言ったからでしょ。」
坊「さてルック。僕が何を言いたいか分かるね。」
ルック「甘いんだよバーロー!てめー僕がどれ位苦労してるのか分かってんのか、ああ?・・・てなところかい?」
坊「流石。よく分かってるね。」
ルック「お褒めに預かり公営だね。」
坊「漢字違うぞ。」
ルック「気にしなくていいよ。」
ブランキー「なあメル、あいつ、もしかして馬鹿?」
メル「こら、失礼な事言わないの。」
ルック「聞こえてるぞ・・・。」
ブランキー「げへへへへ!聞こえてりゃ好都合だ。お前馬鹿だろ!馬鹿だから何も思いつかないんだろ!」
ルック「・・・馬鹿に馬鹿と言われたくないね。」
メル「こら、失礼な事言わないの!そんな事言う悪い子は・・・。」

(メル、構える)

ヒューゴ「失礼な事って・・・あいつ敵だぞ。別にいいんじゃないか?」
メル「え、あ、そうか・・・ううん・・・。」
ブランキー「炎の英雄様から許可を頂いたぞ、メル。これで何でもかんでも言いたい放題だ。馬鹿には何を言っても分からないだろうからな!けけけけけ!」
ルック「・・・我が真なる風の紋しょ・・・(噛む)。」
ブランキー「けけけけ!詠唱を噛みやがった!もう馬鹿アホのレベルじゃないな!」
ルック「くっ・・・『切り裂き』!」
ブランキー「ぎええええええええ!!!」
メル「ああ、ブランキー!ブランキー!!!」
ルック「残念だが詠唱無しでも発動できるんだよ・・・。」
坊「あははは、いいもの見せてもらっちゃった。」
ルック「・・・君の腹黒さもどうかしてあげないとね。」
坊「余計お世話さ。さて本題に入ろうか、ルック。」

(以下延々と言い争う)


EX.ゼクセン騎士団

真の紋章戦争後

クリス「・・・で、あるからして・・・。」
ボルス「して、クリス様。先鋒は誰に?」
クリス「ボルスとレオに任せる。」
ボルス「はっ。」
レオ「有難き幸せ。」
クリス「パーシヴァル。」
パーシヴァル「承知しております。策をなす為の重要な役割、任せて頂き光栄です。」
クリス「頼むぞ。さて、サロメとロランは当初の予定通り、これからグラスランドへ赴いてくれ。書簡ではあるがルシア族長に主旨は伝えてある。」
ロラン「それでは、向こうの代表はルシア殿という事で宜しいですか?」
クリス「いや、ヒューゴだ。」
サロメ「ヒューゴ殿が・・・。」
クリス「これも族長になるための勉強の一つ、だとさ。親馬鹿だな、ルシア殿も。」
ロラン「それはまた微笑ましい事だな・・・。まあ『炎の英雄』ヒューゴ殿なら問題ないか。」
サロメ「その通りです。」
クリス「話は以上だ。よし、各自準備に取り掛かってくれ。賊は待ってはくれん。」

(ブラス城一階)

クリス「ルイス。」
ルイス「はい。」
クリス「何処かで見た連中がいる気がしないか?ほら、あそこ・・・。」

(クリスの視線の先には)

メル「あれ、ここって確かブラス城・・・。」
ブランキー「迷ったか、メル。」
メル「そうじゃないけど・・・。あ、あそこに人に聞いてみよう。すみませーん・・・あの、ちょっとお聞きして・・・ああああ!!」
クリス「ひ、久しぶり・・・。」
メル「クリスさん!」
ブランキー「小皺は隠せよ。」
ルイス「!!!」
クリス「・・・。」
ルイス「クリス様に向かって何たる事を!確かにその人形の口の悪さは知ってますが、幾ら旧知の仲でもクリス様の悪口は許しませんよ!」
メル「本当にごめんなさい。私の教育がなってないから・・・。」
ブランキー「分かってるじゃないか。」
メル「ブランキー!誰のせいでこうなったと思ってるの!」
クリス「ルイス、気にするな・・・。気にしていては疲れるだけだ。で、メル。貴女は何をしに来たの?私に用があったんでしょう?」
メル「あ、ああそうそう。実は私達、これから群島諸国の方に行きたいんですけど、どうやって行けばいいのかと思って・・・。」
クリス「群島諸国?遥か南だぞ。」
メル「南、ですか?」
クリス「ええ。カナカンからずっと南に行かないと着かないわよ。」
ブランキー「カナカンって何処だ?」
ルイス「カナカンはトラン共和国の南ですよ。」
メル「ふうん・・・。トランの南か・・・。ちょっと遠いね、ブランキー。」
ブランキー「遠すぎだぜ。」
クリス「もっと言ってしまうと、これからティントとの国境は封鎖される。グラスランドからデュナンを経由して行くしかないだろう。」
ブランキー「面倒な事しやがって・・・。だから小皺が増えるんだ・・・。」
メル「ブランキー!」
クリス「・・・ルイス、鏡を。」
ルイス「は?・・・まさか・・・。」
クリス「大至急!」
ルイス「は、はい!」

(ルイス、鏡を持ってくる)

クリス「・・・ルイス。」
ルイス「は、はい!」
クリス「小皺・・・目立つ?」
ルイス「そんな事はありません!」
クリス「本当に?」
ルイス「本当です!うら若き乙女がそんな事気にしてどうするんですか!」
クリス「うら若き乙女だからこそ気にするんじゃないか・・・。」
ルイス「そんな・・・クリス様らしくありませんよ!」
メル「相当傷ついたみたいね・・・。」
ルイス「誰のせいだと思ってるんですか!」
ブランキー「俺のせいだと言いたいのか?」
ルイス「勿論!罪は償ってもらいますよ!」
ブランキー「お前如きに出来るのか?」
ルイス「・・・僕は武器は持ってないし、馬にも乗れません・・・でも・・・。クリス様、失礼します!」

(クリスの剣を抜く)

クリス「ルイス・・・?」
ルイス「クリス様、おかしいですよ今日は。お休みになられて下さい。」
クリス「しかし・・・。」
ルイス「今日のクリス様はおかしいです。皺なんてクリス様には存在しませんし、クリス様はそんな事を気にする人ではないはずです。」
クリス「・・・。」
ルイス「彼らの処罰は僕がやります。」
クリス「・・・。ルイス。」
ルイス「はい。」
クリス「その気持ちは有難いが・・・。お前が持ってるそれ、剣じゃない・・・。」
ルイス「・・・?」
クリス「鞘から剣を抜いたつもりだろうが、お前の持ってるそれは乗馬用の鞭だ・・・。」
ルイス「え・・・?・・・あああああ!!!」
ブランキー「ぶっ!間違えてやんの!」
メル「ブランキー!!面白いけど笑わないの!」
ルイス「笑わないで下さいよ!」
クリス「ふふふ・・・。」
ルイス「クリス様!」
クリス「いやすまない。」
メル「(思い出したように)そ、そうそう。クリスさん、あの、それでグラスランドからデュナンへはどうやって・・・。」
クリス「ああ、その話か。それはね・・・。」

(メル、デュナン方面へ)
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