神闘士in修学旅行
ここはとある温泉旅館。そこでは・・・
なにやら3人の人影が、温泉を覗いていた。しかも男湯を・・・
『・・・バ、バドの裸・・・・ぶはぁ!』(鼻血)
そう、彼らが覗いていたのは、見紛う事なきバドの裸体であった!
と、そこへ・・・
『お前ら、またここにいたのか!?っていうか男(バド)の裸見てなに鼻血出してんだよ!?』
神闘士唯一のノーマル男・ハーゲンである。
『たくっよ、どうせ覗くんなら女湯を覗けよな!それでもお前らは男かよ!、情けねえ!』
ハーゲンは、同じ男として、男湯を覗く彼ら3人組のことが理解できなかった。
バドの裸が見たいのならば、一緒にお風呂に入ればいいものを、彼らはなぜか入らずにこうしてこっそり覗きをしているのだ。
『フッ、ハーゲン、分かっていないな。こうして息を殺してこっそり覗くからこそ、快感なんじゃないか!』
そう変態チックなことをほざくのは、神闘士のリーダー兼、バドの旦那(違う!)のジークフリートだ。
『そうさ、この見つかるか、見つからないかのスリルが堪らないんじゃないか!』
ジークに同意するのは、神闘士一の美女(違う)兼、バドの妻(違う!)ミーメだ。
『・・・・兄さん・・・・v』
そんな3人のやりとりなどどこ吹く風で、1人バドを覗いては悦に浸っている、ある意味もっとも危険な男・その名はシド!
バドの双子の弟兼、兄相手にタチにもネコにもなれる男だ。
『・・・・・・お前らな・・・・・』
ハーゲンは、この変態ホモ3人組に付いて行けなかった。というか付いて行きたくもなかったので、これ以上彼らに関わるのはやめようと思った。
『どーでもいーが、消灯時間までには風呂入って寝ろよな!、言っておくが、俺とフレア様の邪魔したら許さんからな!』
それだけ言って、くるりときびすを返すと、スタスタと行ってしまった。
『ふう、やっと邪魔者はいなくなったな。これで心置きなくバドを覗けるというものだ』
『そうだね。どうしてハーゲンにはバドのよさが分からないんだろうね?、あんなにイイカラダしてるのにね』
『・・・・・兄さん・・・・・』
・・・タラ
『・・・シド・・・鼻血出てるぞ・・・・』
『そういうジークこそ、鼻血出てるじゃん』
『いや、ミーメだって出てるじゃないか』
いつの間にか、彼らの足元には鼻血の血の池ができていた。
と、その時!
『あれ?なにやってんだお前ら?』
フェンリルがギングを抱っこしてやってきた。
途端、彼らの下に溜まる鼻血の池を見て戦慄を覚えるフェンリル。
『・・・お、お前ら・・・大丈夫かよ!?てかなんで鼻血なんか出してんだよ!?』
『フェンリルか・・・いや、お子ちゃまにはまだ分からなくていいことだ』
『なんだよそれ!?俺が子供だって言いたいのか!俺はもう大人だぞ!!』
『ほう、大人か?なら当然、そういうことも知っているな?』
『な、なんだよ・・・そういうことって・・・?』
『ふっ、なんだ知らんのか。そういうことと言えば、当然・・・・』
『おい、ジーク、子供相手に変なこと教えるなよ!』
ジークフリートがフェンリルにナニか言おうとした、ちょうどその時、それを遮るかのようにアルベリッヒが現れた。
『なんだ、アルベリッヒ・・・・私の邪魔をする気か?』
『いや、別に邪魔云々って訳じゃないけどさ、ていうか鼻血出しながら凄まれても全然怖くない、いやむしろ笑えるぜ・・・くくく・・・』
『・・・・・・・・』
アルベリッヒに笑われ、改めて鼻血を拭きつつ、ジークフリートは・・・
『どうでもいいが、お前らは邪魔だ、こんな大所帯ではバドに見つかってしまうではないか!』
『なんだ、やっぱりバドかよ!お前ら例の3人組みが揃いも揃って風呂場を覗いてやがるから、もしやと思ったけどよ、やっぱそういうことかよジーク?、俺という恋人がいながらバドの覗きとはね・・・・』
アルベリッヒはわざと聞こえよがしに大声で言った。
途端慌てるジークフリート。
『なっ!誰がお前の恋人だ!?口から出任せを言うな!』
『はん、なに言ってんだか!俺とジークは体中の黒子の場所まで言い合える仲なんだよな?、それが、俺だけでは飽きたらず、バドにまで手を出そうってんだから、英雄色を好むとは、まさにこのことだね!』
『アル・・・!!貴様!!』
『お、ヤルのか?、なんならベットの上で相手になってやってもいいんだぜ?』
2人の大人会話に着いて行けないフェンリルの耳を塞ぎながら、ミーメは思った。
(この2人・・・・本当に仲がいいんだか悪いんだか分かんないね・・・)
一方シドは・・・やはり1人マイペースに覗きをしていた・・・
『・・・あ・・・あっ・・・兄さん・・・そんな格好になったら、丸見えです!!』
風呂場なのだから当然だが、惜しげもなく急所を披露(?)している実の兄の姿に、動機・息切れ・発汗・微熱・眩暈など、かなり危険な状態のシド。
『・・・・・・シド・・・・君って・・・・』
さすがのミーメも、なんだか彼らに着いて行けなくなってきたようだ。
『・・・ふう、フェンリル、こんな変な人たち放っておいて、一緒にギングのお散歩にでも行こうか?』
『うん、そうだな!行こう、ギング!』
『ガウ!』
こうして、ミーメはフェンリルとギングの散歩に行きました。
一方ジークとアルは・・・
『・・・フッ、フフフ・・・・面白い!この私とベットの上で勝負したいと、そう言うんだな!』
『まあ、そういうことだ・・・というかジーク、意味分かってるんだろうな?』
『ふん、当然だ!いいだろう、なら勝負してやろうじゃないか!言っておくが、泣いても手加減はしてやらんぞ!』
『誰が泣くものか!ジークの方こそ、俺を満足させられなかったら、分かっているんだろうな?』
『・・・なんだ?』
『バドには手を出さないこと。当然シドもダメだ!もちろんミーメやその他の神闘士たちともな!』
『・・・・いいだろう』
『よし、約束だぞ!』
こうしてジークとアルベリッヒは、ベットの上での勝負に行きました。
一方1人残されたシドは・・・
『・・・ハァ・・・ハァ・・・・兄さん・・・・』
かなり危険な状態のようです。
今にも風呂場に飛び出して、バドを押し倒してナニかしそうな勢いです。
一方、何も知らないバドは、のん気に頭など洗っています。
襲うなら、視界を塞がれてる今がチャンスです。
さあ、どうする?シド!
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