雪女
いきなりだが、与作(ジークフリート)と蓑吉(バド)は雪山の小屋にいた。
狩りをしに山に行ったはいいが、途中でもの凄い吹雪に見舞われ、この小屋まで避難してきたのだ。
『今日はやけに冷えるな、蓑吉?』
『そうだな、与作』
『こういう時は、体を寄せ合って、人肌で温めあうのがいいんだぞ』
『そうなのか?』
『ああ、だから、お前ももっとこっちに来い、さあ?』
と、手招きする与作に、若干キケンなものを感じる蓑吉だったが、
『ふふ、なにを躊躇している?大丈夫、ナニもしない』
『本当かよ!?』
『ああ、こんな雪山の山小屋など誰も来ないから、安心して、私に身も心も全てを任せて・・・・』
『って、ナニかするつもりバレバレだろう!?』
『・・・別にいいだろ、蓑吉?』
『よくねって!!』
と、二人がなにやら争っていると、
突如、山小屋のドアが開いて、そこには・・・
とても綺麗な女が立っていた。
『君たち!私の住処で一体ナニをやっている!?』
その女は、透けるような白い肌に、雪のような真っ白い着物を着ていた。そして、燃えるような紅い瞳で、きっと2人を睨み付けた。
『なんだお前は?、女に用はねえ、消えな!』
『私は女ではない。男だ。』
『男なのか?、それにしては女みてえな顔してるな』
『悪かったな。もともとこういう顔なんでね。それより君達こそ、男同士で一体ナニをしているんだ?』
『お前には関係のないことだ。分かったら、私とバドの邪魔をしないでくれないか』
『そうはいかない。ここは私の家なんでね、勝手に人ん家でいかがわしい行為に及ばないでくれないか?』
『そうはいっても、外は猛吹雪だ。そんな中でヤルと、あそこが凍ってしまうではないか!』
『そんなことは知らん。とにかく出ていってくれ。でないと・・・』
と、その女(男?)が、白い息を軽く吹きかけると、途端辺りは真っ白に凍り付いていくではないか!
『!?』
その光景を目の当たりにしてはさすがに与作と蓑吉は驚きを隠せなかった。
『お前、さては人間じゃねえな!?』
『ふっ、そうとも。私は雪男だ』
『雪男?、雪女の間違いじゃねえのか?』
『だからさっきも言ったが私は男だ!』
『どうでもいいけど、俺達はこの小屋から出て行く気はさらさらねえからな』
『ふん。そうかい。なら、氷の彫像にしてやるよ!』
言うが早いか、突如その謎の雪男は白い息を与作と蓑吉に向けて吹きかけてきた!
『危ねえ!!』
咄嗟によける2人、が、
『しまったあ!!』
なんと!与作の足がいつのまにか氷ついているではないか!
『与作!大丈夫か?』
蓑吉が咄嗟に与作に駆け寄って、彼の足の氷をなんとかしようと試みるも、その氷は普通の氷ではないらしく、びくともしない。
『うう、私はもうだめだ。蓑吉、お前だけでも今の内に逃げてくれ』
『なにバカなこと言ってんだよ、与作!お前1人を残して俺だけ逃げるなんてことできるはずねえだろ!?』
『だが、このままでは2人ともあの雪女にヤられてしまうぞ?』
『それは・・・そうだけどよ・・・』
そうこうしている内にも、雪女は2人に近づいてきた。
『さあ、お互いお別れは済んだかい?じゃあ、そろそろ2人揃って綺麗に凍らしてあげるよ』
と、その雪女が息をすうと吹きかけようとした、まさにその時!
与作がその雪女の腕をガシッと掴んだ。
『なに!?貴様!!』
『さあ、蓑吉、今の内に早く逃げろ!!私がこいつを掴んでいる間に!』
『与作!?』
与作の捨て身の戦法に、雪女は身動き取れないでいるようだ。
逃げるなら今の内だった。
『さあ、早く逃げるんだ!!蓑吉!』
『うう、すまん。与作』
蓑吉は、与作のためにもここは逃げるしか他に道はないと踏んで、だっと脱兎の如く外の飛び出して行った。
『ふっ、バカな男よ。自分を犠牲にしてまであいつを逃がすとは・・・』
雪女は与作に冷笑を浴びせ掛けると、彼の全身に向けて白い息を思いっきり吹きかけた。
途端、全身が見る間に凍り付いていく与作。
薄れゆく意識の中で、与作は思った。
(・・・逃げろ、蓑吉。地球の果てまでも逃げて、お前だけは生き延びてくれ・・・・)
こうして、与作はその2×歳という短い生涯を静かに閉じたのだった・・・・
ジ・エンド!
勝手に殺すな!!(by与作ことジークフリート)
キャスト
与作:ジークフリート
蓑吉:バド
雪女:ミーメ
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あとがき
なんだか意味不明でゴメンナサイ
ただ、ジークとバドの絡みが書きたかっただけだったりして? |
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