バレンタイン小説
マッチ売りのミーメ
バドミーメ浴衣プレイ
幻水ページ
生徒会長 サガ   ジーク
副会長        シド
会計         アルベリッヒ
書記         ミーメ

不良         バド
「ね、バド、
「暑いわね〜」
ここ、ギリシアの聖域・12宮の女神の間では、アテナ・沙織が暑さにへばっていた。
「あ〜あ〜、なんでここはこんなに暑いのかしら?、おまけに周りは男ばかりで暑苦しいし。でも美形揃いなのがせめてもの救いですけど」
「そうよ!こういうときこそハーレム気分を満喫するときだわ!せっかく周りはいい男だらけなんだからしないのは損よ」
「そうね。まずは涼しそうな美青年を周りにはべらせたいわね。うーん、誰がいいかしら?」
「アイオリアとミロの熱血単細胞組はパスね。見るからに暑苦しそうだわ」
「やっぱりここは水と氷の魔術師カミュは外せないわね。あとはシュラも涼やかなイメージあるわ」
「サガは髪の毛が多くて暑苦しいのよね。いっそバッサリ切ってくれないかしら?」
電車男

電車の中で不良に絡まれてたミーメを助けたバド。
お礼にミーメは、竪琴をバドのために奏でてくれた。
「ねえ、シド聞いてくれる?」
「なんだい、ミーメ?」
「一輝!また授業をサボって昼寝していたのか?」
突如、昼寝をしている一輝を怒鳴りつける金髪碧眼の美女。
生徒会長・サガの参謀を務める書記・シャカだ。
「まったくお前は
裏切りと切望と

まただ、また・・・!
わたしは、その携帯のメールの文面を見ては、腹立たしささえ感じつつ心の中で毒ついた。
これで何度目だろう?
あいつがわたしに会う約束をしてきては、裏切られること数回。
はじめの1、2回はそれでも、仕事や用事が入ったのならば仕方ないだろうと、多少は許せる気持ちもあっただろう。
だが、こうして立て続けに何度もドタキャンされては、さすがに我慢の限度もある。
もうあいつのゆうことなんか信用しないと、どうせ裏切られるのが目に見えているから、約束なんか信じないと、そう自分に言い聞かせてきた。
それでも、心のどこかであいつを切り捨てられない自分がいる。
なんど裏切られても、次こそはと
「・・・・、俺と結婚してくれ!」
「・・・・・」
最初、なにを言われたのか分からなかった。
その言葉の意味を理解するのにしばらくかかった。
今夜も彼は、薄暗いバーの片隅のカウンター席で、ただ1人で酒を飲んでいた。
まったく、出来の悪い部下を持つと困る・・・
そう、溜息まじりに呟いて。
「ウル、愛しているわ・・・・」
「お、俺も・・・・・!」
そのカプセルの中、上半身だけ再生されたアリスは、俺ににっこりと微笑みかけた。
そして、
双子誕
サガとカノンの誕生日
シドとバドの誕生日
タナトスとヒュプノスの誕生日
聖域の夏
ただでさえ暑いここギリシャのサンクチュアリ

「暑いわね〜!」
案の定、女神アテナは暑さにだべっていた。
そこで、彼女の側に控えていたサガに命じた。
「サガ、わたしは暑いのです。どうにかしなさい」
アテナ・エクスクラメーション!

ここは聖域・12宮
処女宮の奥にある扉
そこはシャカの死に場所である、沙羅双樹の園へと繋がっていた。
が、今はその扉の向こうに広がるはずの広大な花園は無残に消し飛び、ただ2本の樹が無常に取り残されているだけの有様と化していた。
それもそのはず、なぜならそこでは、つい先ほどまで、この処女宮を守る乙女座バルゴのシャカと、冥王ハーデスの軍門に下った黄金聖闘士、双子座ジェミニのサガ、それに山羊座カプリコーンのシュラと水瓶座アクエリアスのカミュの1対3の戦いが繰り広げられていたのだ。
いくら黄金聖闘士3人とはいえ、もっとも神に近い男と言われたシャカを倒すのは容易ではなかった。
シャカも同様、たった1人で黄金聖闘士3人を同時に相手していては、いつかやられる。
それを察してか否か、彼はとうとうバルゴのシャカ最大の奥義・天舞法輪を、サガたち裏切り者に

サガ、シュラ、カミュのアテナ・エクスクラメーションに対抗して、
ムウ、アイオリア、ミロの3人もアテナ・エクスクラメーションの構えを取る。
そして・・・
その2つの拮抗する威力の間に割って入るかのように突如!別の3人組が現れた!
それはなんと!!・・・
アルデバラン・シャカ・老師の3人の姿が!?
「ていうかお前ら死んだはずだろう!?」
「いや、老師はまだ死んでいないぞ」
死んだはずのアルデバランとシャカ、それに老師がいきなりその場にいたことに衝撃を受ける黄金聖闘士たち。
バドvsシド、ミーメ争奪戦!

シドは考え込んでいた。
ここ数日、彼のことを考えるだけで、ろくに職務も手につかない。
そんなシドの様子に、たまたま遊びにきていたフェンリルは聞いてみた。
「どうしたんだ、シド?、さっきからなんだか考え事してるみたいだな?」
「フェンリルか、いや、なんでもない。気にしないでくれ」
「そうは言われても気になるぞ。なにか悩み事でもあるのか?」
「いや、別にそういうんじゃないんだが・・・ちょっとな」
「ふーん。なんか気になるな。俺には言えないことなのか?」
無遠慮に色々聞いてくるフェンリルに、シドは苦笑を洩らして呟いた。
「フェンリルは俺のことを心配してくれてるんだな」
とたんフェンリルは顔を真っ赤にして否定してきた。
「ちっ、違ーよ!ただちょっと気になってるだけだよ!」
「そういうのを、心配してるって言うんだよ」
「う、そうかも」
素直に認めて、フェンリルは罰が悪そうに俯いた。

正直フェンリルは、ここ数日のシドの異変に気づいていた。
職務中にもぼんやりと考え事をしてることが多々あったし、声をかけても聴こえていないのか上の空の時もあった。
「なあ、ギング。やっぱりシドの様子はなんかおかしいよな?なにかあったのかな?」
「クーン?」
フェンリルに訊ねられても、ギングはただ首を傾げるだけだった。
「俺、シドのことが気になるんだ。だからシドが考え事して元気ないと心配なんだよ」
「くーーん」
「だから、俺がなんとかシドの悩みを解決させてやりたいんだ。当然お前も協力してくれるよな?」
「ワン!」
なんだか分からないが、とりあえず返事を返しておくギングの様子に満足して、フェンリルも頷いた。
「よし!そうと決まれば早速作戦決行だ!」

こうして、フェンリルによる「シド、元気を出せよ作戦」は決行されることになった。
「シドって、かっこいいよなぁ・・・なあ?ギング」
今日もフェンリルはひがな一日、ぼんやりとシドのことばかり考えていた。
あの春の若草のような若々しいミントグリーンの短髪
いつも優しく自分を見つめてくれるオレンジ色の瞳
白磁のような白い肌
細くしなやかな体つき
気品あふれる立居振舞。
近づくと香水のいい匂いがする・・・・
「・・・はっ!?俺はいったいなにを想像していたんだ」
危うく、頭の中がシドまみれになりそうになって、慌てて頭を振るフェンリル。
これではまるで、恋煩いのようではないか?
「うう・・・やっぱり俺って、ヘンなのかあ?」

彼と抱き合うと、体温と肌の感触がとても心地いい。
このままずっと、2人抱き合っていたい。

ソファの上
わたしの隣りに彼は座り、やおら、肩を抱いて引き寄せてきた。
そして耳元で囁く。

イン・ザ・ベット
風呂上り、ガウンを羽織り、ベットの上に腰掛ける。
彼は、わたしのガウンの紐の縛り目を解いていくと、素肌を露わにした。

彼はわたしの耳元で囁く。
「イって」と。

イン、シャワールーム
彼はわたしの手をとって、やおらその指を咥えて
「こうすると、気持ちイイでしょ?」
確かに、くちびると舌の感触が心地いい。

バドミーメ浴衣プレイ

またしても温泉旅行に行くことになった神闘士たち。

バドとミーメは温泉旅行に来ていた。
初めての温泉にミーメは興味津々な様子で絶えず辺りを観察している。
そんなミーメの様子をどこか微笑ましく見守るバド。
普段クールなミーメのこんな無邪気な様を見ることはとても珍しいことだろう。
一通り旅館内を周った2人は、さっそく部屋の中へと入ってみることにした。
そこは日本の和式様式たたずむ様相だった。
もちろん和様式など初めての2人は、落ち着きなく、とりあえず居間にあるテーブル越しに、お互い座布団を敷いて座ってみた。
そのまま2人向かい合う格好でいたが。
バドはおもむろに立ち上がると、窓のところに立ち、なにやら外を観察していた。
今、彼らがいるこの部屋は、3階くらいの高さなので、当然外の景色はだいたい見下ろせる感じになっていた。
するとバドはミーメを手招きして言った。
「来て見ろよミーメ。ここから温泉が見えるぞ」
「なに?それは本当か?」
興味にかられたミーメがバドの側に立ち、早速窓から外を見てみると・・・
確かに下に温泉が見える。
しかも湯船まで覗けるようだ。
それになんだか
すると突然肩を抱かれて、そのまま
テティス・ジュリアン
アテナ・星矢
パンドラ・一輝?
ヒルダ・ジーク?
フレア・ハーゲン

バレンタインデー
シド&バドの場合
シドvsバド ミーメ争奪戦!
ティティスは考えていた。
「嗚呼、ジュリアン様。わたしはあなたさまの側にいられるだけで、こうしてお側でお使いさせていただくだけで、テティスは、テティスは、幸せでございます」
そっとポセイドン神殿の柱の影で、玉座に座るポセイドンことジュリアン・ソロを見つめる毎日だった。
告白したい!
あなたを好きだと、お慕い申しておりますと、思いのたけをぶつけたい!
でも、できない・・・
そんな純な魚心・・・もとい!乙女心を募らせていた。
「ああん、どうして告白できないのかしら?、そんな自分自身がもどかしいわ」
テティス自身も、この押さえ切れない気持ちをどうしていいのか分からず、悶々と過ごす毎日であった。
相談したくとも、ここ水中神殿には男しかいないし、恋する乙女心を解せるものなどいないだろう。
「うう・・・、こうなったら同じ女同士、彼女たちに相談するしかないのかしら?」
正直、それにも多少なりとも抵抗はあった。
だが、こうしてここで手をこまねいてる
早速テティスは、女王対談・・・もとい!乙女対談の場へと赴く決意をした。
その前日のことである。
ここは海闘士たちの部屋。
そこではこんな会話が交わされていた。
「おい、最近テティスの様子がおかしくないか?」
そう切り出したのは海闘士たちを束ねるシードラゴンのカノン。
「そうか?あいつはもとからおかしいけどな」
と鼻で笑うリュムナデスのカーサ。
「女性に対して失礼ですよ、リュムナデス。」
とそれをたしなめるセイレーンのソレント。
「女性っていっても、正体は魚だけどな」
「そうそう」
とシーホースのバイアンと、スキュラのイオ。
「おいおい、それをいっちゃあおしまいだろう?」
とクリュサオルのクリシュナ。
ただひとり、少し離れたところでその話し合いをつまらなそうに傍観しているクラーケンのアイザック。
「ふん、おれは女などには興味ない」
「いや、テティスはああ見えて正体は魚だけどな」
「でも、ああやって人間の姿になってまで、ポセイドン様ことジュリアンのことを慕っているんだ。かわいいもんじゃねえか」
「確かに」
一堂納得。
「よし!こうなったら俺らでテティスの恋を応援してやろうぜ」
「ふっ、くだらんな。そんなヒマがあるのなら、修行をしてたほうがましだ」
「おい、アイザックってこんなに冷たい奴だったのか?」
「いや、むしろ女嫌いなんじゃねえの?、ほらあいつホ○だから」
「ああそうか、師匠にぞっこんラブだからな」
「貴様ら、なにをぐだぐだ言っている!?」
「いいえ、なにも言ってませーん」
「フン、バカどもが」
「なあ、アイザックって反抗期真っ只中じゃねえの?」
「ああ、そういや俺もあったなー反抗期。なにかとありゃ兄貴に反発して・・・」
「って、あれって反抗期だったのか!?」
「ああ、偽善者の兄を持つと、弟は大変なんだよ」
「だからって、まだ幼いアテナ殺害をそそのかしたり、」


『もうすぐバレンタインデーですね?、ジークフリート』
『ええ、そうですね』
『あなたは誰かにチョコレートをあげるのですか?』
『は?』
『あら、あなたの場合は誰かからチョコレートをもらうのですね』
『え・・ええ、まあ・・・』
『うふふ・・一体誰からもらうのかしら?』
『は、はあ・・・それは・・・』
『ま、言わなくても分かってますけどね』
『・・・・・』
2人はしばらく無言でいたが、
突然ヒルダは、懐から包装紙を取り出すと、それをジークフリートに差し出した。
『ヒルダ様・・・・これは?』
『わたくしの気持ちです。当然、受け取ってくれますよね?』
どう見ても、チョコレートの包みのように見えるが・・・
(まさか・・・ヒルダ様が私にバレンタインチョコレートを!?)
正直嬉しいジークフリートだった。
『当然ですよ、ヒルダ様。ありがとうございます!』
ヒルダからチョコレートらしきものを受け取るジークフリート。
が、それは実はチョコレートではなかったのだ。
つつみを開けたジークフリートは・・・・
今日はバレンタインデー
好きな人にチョコを渡して、愛の告白をする日だ。
ここ、極寒の地・アスガルドでも、
ヒルダフレア姉妹も、この日の為にチョコレートを作っていた。
それぞれの想い人へ渡す為に・・・
『お姉さまは、誰にお渡しするのかしら?』
『うふふ・・・さて、誰でしょうね?』
『もう、お姉さまのいじわる、教えてくれてもいいでしょう?』
『それは・・・秘密ですわ』

『どうせ、アルベリッヒか、ジークフリートに渡すんでしょう?』
『そういうフレアは、ハーゲンに渡すのでしょうね?』
『当たり前よ、私はお姉さまと違って、ハーゲン一筋だもの』
『うふふ、でも1人の男にばかりで、その内、飽きないかしら?』
『・・・え?』
『男なんて、星の数ほどいるんですもの・・・フレアもハーゲンだけでなく、もっと色んな男を知った方がよろしくてよ?』
『・・・あのー、お姉さま・・・?』
『おほほ、わたくしも、ジークフリートとアルベリッヒに飽きたら、次は誰にしようかしら?』
『・・・・・』
『ふふふ。そうね、あの双子がいいかしらね』
(・・・お姉さまの発作がまた始まったわ!)
ここはアスガルドの森の中にあるとある廃墟。
そこでは、無数の狼たちの中心でぬくもりに包まれて眠ってる1人の少年がいた。
狼たちの中でもひときわ大きい白い狼を枕に、安らかな寝息を立てているその少年は、そのプラチナブロンドの美しい髪を無造作に伸ばし放題だが、その顔立ちにはどことなく気品らしきものも垣間見える。
ふと、彼はある音で目が覚めた。
それは、この暗く深い森の奥深くから聴こえてくる旋律。
ここは冥界
「バレンタイン!バレンタインはおらぬか!?」
「は!ハーピーのバレンタイン、ここに・・・」
「おおバレンタインよ。そこにおったか。実はお前に頼みたいことがあるのだが・・・」
「はい、パンドラ様のご命令とあらば、なんなりとこのバレンタインめにお申し付けください」
「ふむ。よい返事じゃ。」
前回までのあらすじ

バレンタインデーに、シドとバド、2人から同時に怪しげなチョコレートを差し出されたミーメ。
果たして彼が選んだのはどちらのチョコレートなのか?

とりあえずミーメは、じっくり品定めしてから受け取ることにした。
彼らのことを信用していないわけではなかったが、最悪毒薬とかも盛られているかもしれない。
だが、外見だけではやはり分からなかった。
そこで、彼がとった行動は・・・

『悪いが2人とも。今この場でそのチョコレートを味見してくれないか?』
という唐突もないことだった。
さすがにそのとんでもない要求に、バドもシドも焦りを隠せないでいた。
なんせ、彼らの作ったチョコレートには怪しい薬品も含まれているのだから・・・
『なんだ?食べれないのか?』
躊躇する2人を見て、あからさまに怪訝な顔をするミーメ。
やはり毒でも入っていたのだろうか?

出演者:バド、ミーメ、神闘士の誰か(超てきとー)


夏。
今年もこの季節がやってきた。
焼ける太陽
青い空
広い海
ということで、また、アスガルドの面々は南の楽園・海に遊びに来ていた。
「ようし!今日こそミーメに、この超ハイレグビキニを着てもらうんだ!」
なぜか妙に張り切っているバドと、
「兄さん・・・、ミーメは男ですよ・・・」
冷めた面持ちのシド。
「それがどうした!俺はミーメにこの水着を着てもらいたいんだ!」
といってバドは、超ハイレグ、しかも透けてる、明らかに水着というよりも、別の時に着るような下着らしきものを掲げて見せた。
「なあ、あれって明らかに水着じゃないよな?」
それを見ていた他の神闘士たちは口々に囁いた。
「ああ、どう見てもあれは、女物のセクシーランジェリーじゃねえか?」
「バドのやつ、あんなものをミーメにはかせようとしてるらしいぜ?」
「そりゃあ、殺されてもおかしくないな」
そんな陰口?など気にしてないように、さっそくバドはミーメにアタックしてみた。
「おい、ミーメ。お前に頼みがあるんだけどよ、いいか?」
「なんだ?改まって」
「いや、実はこれをお前に穿いて欲しくてさ・・・」
と、女物超ハイレグ&透け透けビキニパンツ(セクシーランジェリー)をミーメに手渡すバド。
「あーあ、とうとうやっちまったぜ、バドのやつ」
「ありゃ、確実にミーメにストリンガーレクイエムの刑に処されるな。賭けてもいいぜ」
「なら、俺は全額、バドが半殺しにあうにかけようかな?」
「じゃあ俺は、バドが海に沈められるにかけるぜ」
「んー、俺はバドが砂に埋められるにしようかな」
などなど、みな好き勝手に賭けなどしていた。

一方、当のミーメとバドはというと?
バドに手渡されたソレをしばし見つめてから、
「うん、ありがとうバド。さっそくはいてみるよv」
なぜか満面の笑みでソレを受け取るミーメ。
「ええええええええ!!!???」
それを観ていた一堂驚愕!
「んなバカな!」
「ありえねえぇぇ!!」
「ミーメ正気かあ!?」
そんな外野の驚きをよそに、さっそくミーメは衣装片手にバドに手を振った。
「じゃあ、穿いてくるね。待っててねバドv」
とウィンクひとつ。
「ミーメの奴、ぜっていおかしいぜ!」
「ああ、なんか悪いもんでも食ったんじゃねえのか?」
「悪夢だああ」

そして、待つことしばし・・・
そこには、バスタオルで体を覆ったミーメが現れた。
「じゃーん、お待たせしました」
「おお、待ってたぜw」
「ひゅー、ひゅー」
「早く見せてくれミーメ」
みんなが期待に目を輝かせている中で、ミーメは羽織っていたバスタオルをはらりと落とした。
そこで一堂が目にしたモノは・・・!?

次回!「嗚呼、バド。星になって消ゆ」
お楽しみに!

・・・・・いや、続きませんよ・・・
っていうか、バドが死ぬ?ってバレバレじゃん!
追伸:どうやらミーメに媚薬は効かないようだ。
副作用としては、殺戮狂に豹変してしまうようなので、以後気を付けたし。
突然だが、バドが女体化した。

「なんで、よりによってバドなんだよ!?」
「そうだ、ミーメならいざ知らず、なぜバドなんかが」
「なんかとはなんだ!?兄さんに失礼だろう?」
「いや、女体化を喜ばれるのも嫌だと思うぞ」
「うっ、それはそうだが・・・」
「というかシド、なにさりげなくバドの胸や太ももにタッチしているんだ?」
「そうだぞ、今は彼は女性になっているのだ。お触りは禁止だ!」
「・・・ちっ」
(なんだ?さっきの舌打ちは・・・?)
「まあ、とにかくだ。元はなんであれ、今のバドは女性になってるんだから、皆、くれぐれも失礼のないようにな」
「おい、ジークの奴、いやにバドの肩持つじゃねえか?ひょっとして、バドに気があるんじゃねえか?」
「はっ、なにバカなこと言ってんだよ。ジークはヒルダ様命だぜ。バドに気があるはずないだろう」
「でも今のバドは女体化してるからな、分からないぞ」
「じゃあ、なんだ。ジークは女なら、誰にでも優しいってことか?」
「そういうことになるな。たとえ、元が男だったとしても、だ」
「まさかジークの奴、バドのこと狙ってるんじゃねえのか?」
「ああ、あいつは前々からバドにちょっかいかけてたからな、女体化したことをいいことに、今夜あたり・・・」
「なに、それをほんとかよ?やばいんじゃねえの?」
「まあな。でもいざとなりゃあ、シドあたりが阻止するんじゃねえか?」
「いや、待てよ。そのシドもバドが女体化してるからこそ、手を出してくる危険性だってあるぞ?」
「でもあいつらはホモだろう?女体化してるバドには興味ないんじゃないか?」
「ふっ、甘いな。あいつらは男が好きなわけじゃなく、バドそのものが好きなんだよ。だから男だろうが女だろうが関係ないのさ」
「そ、そうだったのかあ・・・バドの奴、モテモテだな」
「ま、当の本人は男にモテても嬉しくはないだろうけどな」
「で、どうする?」
「あ?なにが?」
「だから、バドの貞操の危機なんだろ?今夜あたり」
「まあな、多分、くると思うぜ」
「だったらバドを守ったほうがいいんじゃないか?一応今は女になってるわけだし」
「お前って紳士だなあ。まあ、守りたければ守ればいいさ。俺は寝る」
「なんだよ、薄情なやつだな」
「いや、俺だって気にはなってるけどよ、神闘士の中でも1、2を争う奴らと敵対するのはちょっと」
「ああ?なにいってんだ?」
「だから、ともすればジークとシド、それにミーメを敵に回すことになりかねないってことさ。それはマズイだろう?」
「うっ、確かに。そいつはヤバイな」
「だろ?俺はまだ死にたくないんでな」
「むう、バドには悪いが、ここはひとりでがんばって貞操を守ってもらうしかなさそうだな」
ミーメはシドの差し出した方のチョコレートを受け取った。
早速それを部屋で食べてみることにした。
丁寧に包まれた包装紙を捲る。形も綺麗に整ってるし
味はまあまあだった。
「カノン・・・・」
「ラダマンティス様・・・・」
この日、ハーピーのバレンタインは妙に憂鬱だった。
それもそのはず、彼の敬愛するワイバーンのラダマンティスが、片想いにカノンへと思慕を募らせている様子を
第一章 「出会い」

ここ、
私は
突然、肩に腕を回され、引き寄せられ、戸惑う私の
「なあ・・・やめようぜ・・・」
「ああ?今更なに言ってやがんだ?やろうっつったのはてめえの方からだろう?もう後戻りはできねんだよ!」
女王対談・2

ここは聖域・処女宮の裏にある沙羅双樹の園。
そこでは、アテナをはじめとする各界の女王たちが対談していた。

「みなさん、バレンタインは一体、誰と過ごされるご予定ですの?」
というアテナの質問に、
「それは当然、ジュリアン様に決まってるでしょ!」
と海闘士代表テティス。
「わたくしは、やはりジークフリートでしょうか?」
「私はもちろんハーゲンとよ」
とアスガルドのヒルダとフレア姉妹。
「私は、ハーデス様とだ」
と冥界のパンドラ。
「え!?」
途端パンドラ以外の全員が声を上げた。
「なんだ?、なにか文句でもあるのか?」
「い、いや、パンドラにとってハーデスは一応弟なわけでしょ?」
「そうだ、それがなにか?」
「実の弟が好きなんて、まるでブラコンみたい」
「ふっ、たかだか魚風情が、人間に所詮叶わぬ恋心を抱くよりも、よほどマシだと思うがな」
「なっ!なーんですってえ!!」
「ま、まあまあ、2人とも落ち着いてくださいな」
パンドラとテティスの険悪なムードにたまらず仲裁に入るアテナ。が、
「あんたは黙ってて!!」
途端2人にぴしゃりと
ここは、フランスの片田舎にあるドンレミというとある寒村。
そこでは、今年17歳になったばかりのミーメ・ダルクという、とても信仰深い少女(?)がいました。
彼女は12歳の時から教会への参拝を毎日欠かさず行うのが日課になっていました。
そんなある日のことです。
いつものようにミーメが教会で神に祈りを捧げていた時、ふいにどこからともなく美しい声が聴こえてきました。
ミーメが頭上を仰ぐと、そこにはなんと!
この世のものとは思えないほどの神々しく美しい光に包まれ、1人の天使が舞い降りてくるではありませんか!
「あっ・・・あなたは・・・!?」
「わたくしは大天使ガブリエル(ヒルダ)です。あなたがミーメ・ダルクですね?」
「はい、ですが、大天使ガブリエル様が、この私の前にお姿を現されるなんて、一体・・・?」
「よいですか、ミーメ。あなたは神に選ばれたのです。つねに信心深く、身の清いあなただからこそ、神はあなたにご使命をくだされたのです」
「そ、それは一体・・・?」
「皇太子シャルルを、ランスにて戴冠せし、フランス王にし、フランスをイギリスから守るのです」
むかーし、むかし、ある所に、おじいさんとおばあさんが住んでいました。
おじいさんは竹やぶで光る竹を見つけました。
むかしむかし、赤ずきんちゃんという、赤い帽子がキュートなかわいい女の子がいました。
ある日のことです。お母さんは赤ずきんにお使いを頼みました。
それは、おばあちゃんの家に、ワインとパンを届けて欲しいとのことでした。
赤ずきんは早速、おばあちゃんの家に向かいました。
おばあちゃんへのお土産にと、途中のお花畑でお花を摘んでいる時です。
1匹のお腹を空かせた狼が、彼女の側に近づいてきました。
ヴァルキリープロファイル

ミーメは主神オーディンに仕える、戦乙女ヴァルキュリア。
彼女の役目は、いずれ来るべき神々の黄昏・ラグナロクに備えて、勇敢な戦士の魂を収集すること。
だが今は、人間として生き、まだ神には目覚めていなかった。そんなある日のこと。
彼女の元へ、フレイが突如現れて
「久しぶりね、ミーメ・・・・、逢いたかったわ」
「フレイ、私もよ」
2人は軽く抱擁しあった後、フレイはいつもの女神の顔に戻り、ミーメに告げた。
「ミーメ、今回のあなたの任務は分かっているわね?」
「ええ」
「来るべきラグナロクに備えて、優秀な人材・エインフェリアを見つけてくること。いい?、これは最重要任務よ。決して失敗は許されないわ」
「ええ、分かっているわ」
「そうね・・・、それじゃ頑張って。いい働きを期待しているわ」

フレイと別れたあと、ミーメは早速、死に直面した者たちの心の叫びを聴いた・・・・

「いや!こんな音・・・聴きたくない!」

「お願いじゃ、アリューゼを助けてやってくれ」
魔術師のレミアは、同じ冒険者仲間の剣士グレイに密かな恋心を抱いていたが、そういうことに疎いグレイは彼女の想いにまったく気づいてはいなかった。
レミアもレミアで、それでもいいと、たとえ気づいてもらえなくても、グレイの側にいて、彼をそっと見守れるだけでもいいと思っていたが、想いは日に日に深くなるばかりだった。
やはり彼に気づいて欲しい。
そのためには、アタックあるのみ!
そう考えたレミアは、グレイのために手作り料理を作ることにした
レミアは魔術の腕は確かだったが、料理の方は多少難ありの様子だったが、それでも同じ冒険者仲間であるセリアやエイミの助けも借りて、なんとか料理の腕を磨いていった。
野菜を切るときに、誤って自分の指を切ってしまったり、鍋に火をかけるときに焼けどしてしまったりと、彼女には料理での生傷が絶えなかったが、それでも大好きなグレイの為にレミアはがんばった。
グレイも、そんな影でがんばるレミアの様子をこっそり見ては、つねに生傷の絶えない彼女のことを心配していたが、まさかそれが自分のためとは露とは思わなかった。
そんなある日のこと、いつものように料理を作るレミアの元へ、グレイがやってきた。
「あっ、グレイ。ちょうどいいところに。ちょっと、いい?」

「おいしい?、試しに作ってみたんだけど・・・・」
「実験台か?」
「え!そんなんじゃ・・・・」
「いいんじゃないの」
「ほんとう!?・・・いいお嫁さんに、なれるかなあ?」
「・・・・・」
「あ、なに言ってるんだろ?、私。あははは・・・・」
聖域紅クジラ団

ここは聖域・アテナ神殿。
そこでは、玉座に座したアテナ。それに黄金聖闘士たち12人+αがずらりと勢ぞろいしていた。
アテナは、黄金聖闘士たちを見回して、厳かに告げた。
「みなさん、突然ですが、ここに第一回聖域紅クジラ団を開催したいと思います!」
「聖域紅クジラ団!?」
黄金聖闘士たち。
「はい。」

そして2つのグループに分けられた黄金聖闘士たち。
一方には、ムウ、サガ、シャカ、カミュ、アフロディーテ、シオン様、という綺麗どころたち。
もう一方には、アルデバラン、デスマスク、アイオリア、老師、ミロ、ロス、シュラ、という男前たち。

という組み合わせに分けられた。
だが、やはり納得がいかないのか、不平不満を言い出す者も出た。

「なぜ私とシャカが一緒なのですか?、これではお互いに告白ができないじゃないですか?」
「わたしは別に君に告白するつもりはないが?」
「わたしのほうはあるんですよ!これでは困ります」
「ふむ」

「シ、シド・・・私と付き合ってくれないか・・・?」
「・・・・ジーク・・・」

シドに告白するジークフリート。
シドも多少戸惑いながらも、まんざらでもない様子。
と、その時!
「ちょっと、待ったー!!」
突如、待ったをかける声がどこからともなく聴こえたと思いきや
「お姉さま、なにをなさっているの?」
「あら、フレア。
「人物相関図ですわ」
「ウチの小説は、イロイロと人物相関図が複雑らしいのです。だかられみあに頼まれて、書いているのです。」
「そんなこと、自分でさせればいいのに、お姉さまも人がいいんだから・・・」
そしてその夜のこと。
寝ているバドの寝室に誰かが忍び込む気配がした。
それに気づかず、静かに寝息をたてているバドの耳元に、そっと
ここは湖畔。
そこではミーメが1人、竪琴を奏でていた
彼の側にはいつの間にやら、たくさんの森の動物達が自然と集まってきていた。
みな、ミーメの竪琴の音色に誘われて集まってきたのだろう。

フェンリルはミーメの側に
「なあ、ミーメは誰か好きな人はいるのか?」
「・・・うん?私か?」
竪琴を弾く指を止め、ミーメはフェンリルに目を向けた。

「俺は、」
シドは考えていた・・・・
「兄さん・・・・どうしたら貴方を俺だけのものにできるのか・・・・・?」
いっそ、なにもかもかなぐり捨てて、バドの全てを奪ってまで、自分のものにするべきか・・・?
いや、そんなことをしても返って彼に嫌われるだけだ。
強引に奪ったとしても、たとえ身体は奪えても、その心までは奪えない。
むしろ、そんなことをすれば、軽蔑されるか、憎まれるか、どっちにしろよい結果は得られない。
ならば、どうすれば彼を傷つけずに心を奪えるのか?
そもそも奪うこと自体間違っているのか。
これは、やはりあの手を使うしかないようだな・・・
そう思い立ったシドは、早速あの男の元へと向かった。

ここはアルベリッヒの部屋。
そこでは、アルベリッヒと、そしてもう1人、背の高い男がいた。
「・・・ということだ。そこでどうすれば彼を振り向かせることができるのか、それを相談したい」
「ふん。なにかと思えばそんなことか?」
「・・・不服か?」
「いや、別に・・・・」
「なら話は早い、早速本題に移ろうか?、で、どうすればいいのか教えてくれ」
「フッ、そんなん無理やり奪えばいいんじゃねえか?」
「・・・・。だーかーら!それじゃダメだろ!?こう、相手を傷つけないように、こっそりと心を(ついでにカラダも)奪うことができるのか、それをお前に聞いてるんだ。分かるだろう?」
「ちっ!たりーな、そんなちゃちい回りくどいことしねえでも、ちゃっちゃと奪っちまえばいいだけのことだろ?」
「だから何度も言うことだが、それではダメだと言ってるだろ!まったく。お前なんかに相談した私が間違っていたようだな」
「なら俺んとこ来んじゃねえよ!俺だってヒマじゃねえんだ。イロイロとやることもあるんでな」
「ふん、どうせろくでもないことなんだろ。まあいいさ。これ以上ここにいても時間の無駄だ。私はこれで失礼する。邪魔したな」
「ああ、とんだ邪魔だったな!さっさと帰ってくれ」
「・・・・」
背の高い男は不機嫌そうに椅子を立つと、さっさと彼に背を向けて外に続く扉へと向かって、その戸に手をかけようとした、まさにその時、ちょうどその扉がかってに開いて、そこに立っていた人物の姿を目にして、思わず背の高い男は動きを止めた。
なぜなら、そこには彼のお目当ての緑髪の青年が立っていたからだ。
「・・・シ・・・シド・・・?」
「ジーク?なぜここに?」
背の高い男・ジークフリートが掠れた声をようやく搾り出した。
それと同時に緑髪の男・シドも不思議そうに聞いてきた。
「いや、私はちょっと野暮用で。そういうお前こそ、アルベリッヒになにか用なのか?珍しいな」
「ま、まあな。ちょっと訊きたいことがあったんだ」
2人、なぜか気まずそうに答えると、どちらともなく扉を開けて、じゃあなという感じでその場を離れた。
ジークフリートが去った後に、入れ替わるように尋ねてきたシドに、アルベリッヒは不気味な笑顔とともに出迎えた。
「やあ、シド。よく来てくれたね。で、俺になにか用があるんだろ?」
「ああ、実は・・・・、」
シドは多少言いにくそうにしていたが、意を決っして口を開いた。
「実は、折り入ってお前に頼みたいことがあるんだ。聴いてくれるか?」
「話の内容にもよるがな、いいだろう。で、頼みってなんだよ?」
「ああ、実は・・・・」


不機嫌な果実

ミーメは濡れた体を泉に浸した。
とにかくこの火照った体を早く冷ましたかった。
冷たい泉の水に、ヒンヤリと体を包まれ、身も心も冴えていくようだ。


という手紙を受け取った。
ミーメからだ。
俺は


シドは気づいていた。
ここのところ、兄の様子がおかしいことに。
バドは、シドといても、話をしている最中でさえも、ふと、別の誰かのことを考えているようなそぶりを見せることがあった。
最初はそれに気づかないフリをしていたシドでも、やはり気になるもので、それにそのバドの考えている相手が誰なのかも薄々感じてはいた。
そこである日シドは思い切って兄に問いただすことにした。
いつものようにベランダに出ては、なぜか遠く、アスガルドの森の方へと視線を走らせるバドに、シドは背後から近づいた。
だがバドは、シドがいることにすら気づかないようで、ぼんやりと視線を彷徨わせている。

「兄さん・・・・」
「・・・・ん?」
「また・・・ミーメのことを考えていたんですか・・・?」
「・・・・・・・」
「俺といるときくらいは、ミーメのことを忘れてください」
「・・・・・・」
「黙っていても分かりますよ。兄さんは正直ですからね、すぐ顔や態度に出るんです。」
「・・・そうか・・・それは悪かったな」
気まずそうに目を逸らすバドに、シドは
「やはり・・・・ミーメのことが心配なのですか・・・・?」

「あいつは強い・・・俺なんかよりもよっぽどな。だが、心の方はとても脆いんだと想う。俺は、そんなあいつの側にいてやりたい。いて、支えてやりたいんだ」
「・・・兄さん・・・・」
「すまん、シド。お前のことももちろん大事だが、俺はあいつを・・・ミーメを放っておけないんだ。」
「・・・・・・分かりました、兄さん。ミーメの元に行ってあげてください」
「シド・・・いいのか?」
「ええ・・・誰も、あなたの意思を曲げることはできないでしょう。ただし・・・ミーメを悲しませるようなことだけはしないで・・・」
「ああ、分かってるって。」
それでもバドはやはりミーメのことが心配だった。
あいつには俺がいないと・・・

そして、バドはミーメに逢いに行くため、よくミーメが森の動物達に竪琴を聴かせている場所へと向かった。
そこは森の中の開けた湖畔になっている。
よくミーメはそこで、1人、竪琴を奏でていることがあったのだ。
バドはそんなミーメの竪琴の音が好きだった。
どこか物悲しそうで、寂しそうな旋律・・・・
亡き父を想うがごとくのその調べに、バドの心にいつも哀しく響いていた。
なぜミーメは誰にも心を開かずに、1人孤独でいることを好むのか・・・?
いや、決して好き好んで1人でいるわけではない。


「・・・ミーメ」
曲が弾き終わったのを確認してから、バドはミーメに声をかけた。
「バド・・・・、私に何か用か?」
ミーメはバドを見てもなぜか冷たく言い放った。
そんなミーメの態度に、バドは気にする様子もなく
「ミーメ、俺がお前に逢いに来てはいけないのか?」
と不敵に笑いかける。
「・・・・・別に」
「だったらいいだろ?」
と言いつつミーメの隣に腰掛けるバド。
ミーメはバドがすぐ隣にいることが、なぜか落ち着かなかった。
そして、自分をじっと見つめてくるその視線にも。
なんだか、心の中を見透かされているようで、
バド・・・・やはり君は、私よりシドを選ぶのか・・・・・?
まあ、それも仕方がないことだと分かってる。君たちは兄弟、しかも双子だ。お互いに惹かれ合うのも頷ける。
それに、長い間引き裂かれていた双子の兄弟が、今、こうしてまた巡り合い、今度こそ兄弟として幸せに暮らしていけるのならば、それを邪魔することは誰にもできない・・・・
バド、君がそれで幸せならば、私は潔く君から身を引くよ・・・
さよなら・・・・


という手紙をミーメから受け取った。
いや、正式には伝書鳩が届に来てくれたのだが。
俺は、ミーメに俺の本当の気持ちを知って欲しかった。
確かにシドや両親のことは、大切だ。
しかしミーメ、それ以上にお前のことも、俺は・・・
ミーメ・・・どうして分かってくれない?
どうすれば分かってくれるんだ?
俺が、こんなにもお前のことを好きだというキモチに・・・・
言葉だけでは信じられないのか?
だったら態度で示せば信じてくれるのか・・・?
どうなんだ・・・・ミーメ?
応えてくれ・・・・
バド・・・どうしてここへ戻ってきてしまったんだ?
君は、シドと兄弟として、これからは幸せに暮らしていくつもりじゃなかったのか?
私は、それでいいと、君を縛る私の鎖から断ち切ってあげようと、そう思っていたのに・・・・
それなのに・・・・どうして・・・・?

せっかく、君のことを忘れようと、そう思っていたのに、
「ミーメ・・・・本当にいいのか・・・・?」
「君がそれを望むなら、私は後悔などはしない」
「ミーメ・・・・・」
バドは私に優しく触れてくると、その頬に手を当てた。
久々に感じる、他人の手のぬくもり・・・・とても温かい・・・・
私はそんなバドの手に自分の手を重ねて、うっとり目を閉じる。
バドのくちびるが軽く私のくちびるに触れた。
そのまま、舌を入れてくる。
私も彼に合わせるように、舌を絡ませる。
互いに息遣いが荒くなっていく。
そして、キスした格好のまま、そのまま後ろにゆっくり押し倒される。
バドは私の上着の下に手を入れてくると、その指が私の突起を優しく撫でる。
「・・・あ・・・っん・・・・」
思わず感じてしまい、吐息が漏れる私。
「ミーメ・・・感じるのか・・・・・?」
バドが私の耳元でそっとささやいてくる。
その生温かい息が頬を掠める。
私がわずかに頷くと、今度は上着を捲り上げられ、そのまま胸、乳首にキスをしたり、くちびるで軽く吸われたりして、私はこそばゆさに身を捩った。
ちゅっ・・・ちゅっ・・・・とバドが私の乳首を吸う音が聞こえてくる。
(・・・バド・・・まるで子供みたいだ・・・・)
そう、冷静な私が冷めた思考で思った。
(私でいいのなら・・・思い切り甘えてくれて構わない・・・・)
バドが愛しかった。
それからバドは、私の下半身に手を入れてきた。
そのまま下着の中に手を入れて、私のモノに触れる。
途端、びくんと反応してしまう。
「ミーメ・・・」
バドが私を優しく見下ろしてくる。
「・・・バド・・・・」
そのいつにもなく優しい眼差しに思わずドキドキしてしまう。

バドは優しく私のモノを愛撫しては、先を指で軽く擦る。
途端、抗え様のない快感が私を襲う。
「あ・・・あッ・・・・!」

「・・・ミーメ・・・・」
「・・・あんっ・・・・バド・・・・!」
今年も、この季節がやってきた・・・
ミロは空を仰ぎ、降りしきる雪を、そっと手の平に掴んだ。
雪は手のひらの上に静かに舞い降り、そしてすぐにミロの体温によって溶けて消えてしまう・・・
でも、カミュなら・・・・
ふと、ミロはそう想い、遠き追憶の日々へと想いを馳せた・・・

ミロが初めてカミュと会ったのも、こんな雪の降りしきる寒い日だった。
自分も含め、まだ幼い黄金聖闘士たちの中でもひときわ大人しくクールな少年がいた。
それがカミュだった。
ミロは彼に一目で興味を覚えた。
積極的にカミュにアプローチしてくるミロに、クールなカミュもとうとう折れた。
そして2人は友達になった。
いつも明るく、まるで太陽のようなミロは、カミュにはあまりにも眩しすぎた。
そして反面、いつもクールで大人しいカミュの側にいるだけでミロは心落ち着けた。
まるで月と太陽、水と油のようなカミュとミロ。
だからこそ、互いに惹かれあうものがあったのだろう。
そして何年か過ぎたある日のこと、それは起こった。
あまりにも仲の良すぎた親友同士、だがとうとうその一線を越えてしまうときがきたのだ。
いつものようにミロはカミュの自宮・宝瓶宮へと遊びに来ていた。
そして毎度のことながら他愛のない話で盛り上がり、酒を飲み交わしていたのだが。
きょうはそれが少少度を越してしまったようだ。
いつもの酒よりも少し強めの酒を試してみたところ、それが予想以上に強烈なもので、2人とも酔いが周っていることにも気づかず飲み続けてしまっていた。
「今日の酒はやけに酔いがまわるのが早いな・・・」
さすがにいつもとなにか違うことに気づいてカミュが怪訝な表情をする。
「そりゃそうさ。こいつはいつものよりちょっと強いやつだからな」
ミロは悪びれた様子もなく、ぺロと舌を出してみせた。
「ミロ、お前・・・・、知っててこんな強い酒を飲ませたのか?」
ふだん滅多に怒りを露わにしないカミュでさえも、酒が入っているせいか、多少言葉にトゲがあった。
「なあに、大丈夫さ。この程度で酒に酔われるような俺らじゃねえだろ」
いたってミロは平気な顔して酒を飲んでいた。
だが、カミュのほうはなぜかいつとは少し様子が違っていた。
いつもはミロよりも多少酒の強いカミュは、酔ってもあまり醜態をさらすことはないのだが、いつにもなく険しい表情でミロを見てる。
「そんな怖い顔するなよ、カミュ。多少酔っ払うだけだって、大丈夫だって」
ミロはカミュの刺す様な視線をひしひしと感じつつも、彼を宥めようと酒をすすめた。
カミュはそれを大人しく受け取ると、一気に飲み干した。
「おお、すげーじゃん、カミュ」
ミロが喝采を送ると、カミュは据わったような視線でミロを

ミロの隣りに座ると、やおらカミュは彼の顎をもちあげて・・・
「ミロ・・・」
突如、くちびるを重ねた。
「・・・!?」
さすがにこれには酔いも吹き飛ぶほどに驚くミロ。
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